日本都市計画学会
北海道支部長

田村 亨

この度、支部会員の皆様のご推挙により、2015-16年度の日本都市計画学会北海道支
部長に選出されました。何卒、よろしくお願い申し上げます。

さて、日本都市計画学会の北海道支部は、今から8年前の2007年に初代支部長の佐藤馨一先生の下で設立されました。その後の支部活動は、2011年に作成された中期活動計画案(2011-16年度)をもとに進められています。第T期(2011-12年度)の小林英嗣支部長のときに、「北海道支部の『かたち・ひと』づくり」をテ−マとして、HPの作成、支部研究発表会、都市・地域セミナ−、支部だよりの発信、という現在の活動の骨格がつくられました。第U期(2013-14年度)は太田清澄支部長の下、「北海度支部の展望づくり」がテ−マで、担い手の育成と周辺学問領域との交流促進を強化するとともに、
「都市と田園」という統一テ−マで研究発表会を行うなどの活動を行ってきました。そして、私が支部長を務める第V期(2015-16年度)のテ−マは「北海道支部の自立」で、都市計画やまちづくりの実践を北海道から発信することを目標に掲げています。

ところで、最近の都市計画やまちづくりを取り巻く環境の変化として、北海道におい
ても「新たな公」は着実に育ってきており、多様な主体による共助社会づくりに関わるNPO活動などがまちづくりに果たす役割は、益々大きくなってきています。一方、2014年からの「地方創生」では、全国の市町村に地方人口ビジョンと地方版総合戦略の立案を求めておりますが、各市町村は基本構想との棲み分けはもとより、具体的な雇用創出や子育て環境の整備策を見出すことに苦労しています。加えて、国土の強靭化が求められています。このような状況下、2015年夏を目途に国土形成計画の改定作業が進められております。そこでは、計画期間を「日本の運命を決する10年」と位置付け、国土の基本構想として「ヒト モノ カネ 情報」の対流をおこして、農山漁村と都市が相互に貢献して、共生する社会を実現することを掲げております。その構想を
実現する方策である
「コンパクト プラス ネットワ−ク」の取組みによって、人口減少下でも質の高いサ−ビスを効率的に提供し、新たな価値を創造することにより、国全体の生産性を高める国土構造を構築できるとしています。

今後、広域分散型地域構造を持つ北海道においては、生産空間である農山漁村の集落
とその市街地、複数の町村へ都市サ−ビスを供給する広域中心都市という三層の基礎圏域を形成し相互の対流を活性化させて、世界水準の価値創造空間を創出する必要があります。そして、集落と中心とした基礎圏域の維持・活性化のためにワ−ク・ライフ・バランスや子育て支援に関わる社会政策が求められており、都市計画やまちづくりの知識や技術はどのように貢献できるのかが問われています。このように、第V期の「北海道支部の自立」は北海道の将来を左右する10年の始まりの次期にあり、今まで以上に、農業、医療、福祉、教育などへ自らのウイングを広げるとともに、ロ−カルこそグロ−バルという考えの下、アジアのダイナミズムを取り込んだリアリティとスピ−ド感ある行動が必要とされます。

 北海道支部が、「都市計画とは何か」「まちづくりとは何か」という基本的な問いかけをとおして自己の社会活動との関係を各自が問い続けられる場として、また、幅広い領域から多様な実務家・研究者が参加する年代やポジションを越えた議論から自己の位置取りを考え実務上のヒントを得られる場として、その機能を高められるよう精一杯の努力をしていきたいと思います。さらに、2017年度は全国大会が札幌で開催される年であり、今からその準備にあたりたいと考えています。

景観、文化、歴史などから導かれる地域の個性があり、美しく暮らしやすいまちづく
りを目指して、支部会員の皆様からは、様々なアイディアやご提案、ご意見を頂戴するとともに、支部活動の運営へのご協力を、何卒よろしくお願いいたします。


                         (平成27年7月15日 公開)


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